洗面化粧台にはシングルレバー式、2ハンドル式、シャンプードレッサー用のシャワー付きなど様々なタイプの水栓がありますが、ここでは一番オーソドックスな2ハンドル混合水栓の交換について説明します。
全ての水栓は大きく分けると二つのタイプがあります。壁付タイプと台付(デッキタイプ)です。壁に取り付けるタイプと、台の上に取り付けるタイプです。洗面台の水栓は台付ということになりますね。
この記事を読んで分かること
自分で直す難易度
洗面台の台付2ハンドル混合水栓の交換方法が分かる
台付水栓を交換するために必ず必要な道具が分かる
■ もくじ
使用する道具
使用する道具
- 立形金具しめつけ工具(袋ナット用23mm、ロックナット24mm用)
- マイナスドライバー(ドライバー式止水栓の場合)
- モンキーレンチ×2
- ウエスやタオルなど
立形金具しめつけ工具は必ず用意したほうが良い道具です。この道具が有無で作業効率に雲泥の差が出ます。
ツバ付給水管(またはフレキ管)を取り外す
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1止水栓を閉める
洗面台の収納スペースにある、お湯と水の止水栓を時計回りに閉めます。一度も開閉したことがないと、固着して回すことができない場合が多いです。固くて回すことができない場合は、こちらの記事をご覧ください。
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2ツバ付給水管(またはフレキ管)を取り外す
水栓や管の内部に残っている水が垂れますので、下に小さな洗面器などの水受けを置くか、大きなタオルなどで養生します。
モンキーレンチは2つ使用します。片方のモンキーレンチで止水栓の下側の六角部分を固定し、もう一つのモンキーレンチで止水栓側の袋ナットを反時計まわりに外します。水まわり修理の基本ですが、袋ナットやパイプを外す際は必ず片側を固定しながら回します。袋ナットが強く固着していると、下の給水管に負荷がかかり、お湯側に銅管が使用されている場合などは、供回りして捩れてしまうことがあります。一度捩れた銅管は再利用できません。その時に水漏れしていなくても後々に漏水の原因になります。
次に上側の袋ナットを外します。上側(水栓側)の袋ナット付近はとても狭いため立形金具しめつけ工具で外します。下から見て反時計回りに外します。袋ナットの対辺は23mmです。
メッキのツバ付給水管が使用されている場合は、上側は水栓本体に差し込んであるので、下側のツバを止水栓からズラして下に引っ張ると外れます。
こちらの記事を参考にしてください。
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交換の注意点について、こちらの記事を参考にして下さい。
古い水栓本体を外す
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1両方のロックナットを外す
立形金具しめつけ工具で、水栓本体を固定しているロックナットを、下から見て反時計回りに外します。両方外れたら座金とパッキンも外します。ロックナットの対辺は24mmです。
経年劣化して座金が腐食していると、ロックナット(写真では締め付けナット)が固着して外せないことがあります。その様な時はKURE5-56などの潤滑剤を浸透させると外しやすくなります。時間を掛けてしっかりと浸透させてから外します。
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2キレイに拭き取る
本体を外したら洗面台の汚れをキレイに拭き取ります。
新しい水栓を取り付ける
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1ロックナットを仮締めする
水栓本体を穴に差し込み、パッキン→座金→ロックナット(写真では締め付けナットと表記)の順に取り付けて、下から見て時計回りに、手先で止まるところまで仮締めします。
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2ロックバットを本締めする
ココに注意
お湯側と水側を交互に締めます。本体底のシートパッキンがはみ出したり、本体の位置が斜めにならないように、左右の位置を確認しながらバランス良く締め付けます。
ツバ付給水管(またはフレキ管)を取り付ける
先に作業し辛い上側の袋ナットを仮締めしてから下側を締めると作業がしやすいです。古いパッキンは再利用せずに新しいパッキンに交換します。
ココに注意
水栓本体と止水栓の取付箇所、ツバ、パッキンが平行になるように位置を合わせて締め付けます。斜めになった状態で締め付けると水漏れの原因になります。
パッキンにはお湯用と水用があります。こちらの記事をご覧ください。
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取り付け終わったら
全ての取りけが完了したら止水栓を開き、フレキ管の袋ナット4箇所、止水栓のハンドルの根元など、水漏れしていないか確認しましょう。後からジワジワ漏れてくることがあるので、最低でも5分くらい置いて確認します。もし、止水栓から水漏れしていたら、止水栓の袋ナットを時計回りに増し締めします。それでも止まらない場合は、止水栓の上部パッキンを交換します。
上部パッキンの水漏れの修理については、こちらの記事内のパッキン交換についての記述を参考にして下さい。
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【洗面水栓の交換方法と絶対に必要な道具】まとめ
台付混合水栓の交換で手こずる事があるとすれば、座金の腐食でロックナットが外せない事くらいです。手こずると言っても、KURE 5-56などの潤滑油を浸透させれば、殆の場合は外すことができます。今までに数え切れないくらい交換していますが、外せなかった事は未だかつてありません。一息つきながら作業すれば大丈夫です。但し、立形金具しめつけ工具が無いとかなり困難な作業になります。必ず用意しましょう。