洗面台の給水管(給湯管)の水漏れを直す方法を説明します。
ここでは止水栓から上のパイプの水漏れを修理する方法を説明しますが、洗面台の給水管(給湯管)は激しく漏れるような事はあまり無いので、収納扉を開けた時に「なんか物が濡れてるな~」と気が付くことが殆どです。よく見ると袋ナットの上面に水が滲んでいたり、水が垂れたような白く乾いた跡を発見できると思います。
修理は狭いスペースで行わなければいけないので多少困難ですが、修理自体はそれ程難しい作業ではありません。
但し、作業を行うためには必ず必要な道具があります。立形金具しめつけ工具です。モンキーレンチやウォーターポンププライヤーで代用ができなくもないですが、かなり作業が困難で、個人的な感覚では10倍以上のストレスを感じます。
立形金具しめつけ工具は必ず揃えたいところです。
この記事を読んで分かること
自分で直す難易度
洗面台の給水管(給湯管)の水漏れを直す方法が分かる
修理に必携の道具が分かる
■ もくじ
使用する道具
使用する道具
- 立形金具しめつけ工具(袋ナット23mm用)
- モンキーレンチ×2
- マイナスドライバー(ドラーバー式止水栓の場合に使用)
- カーボンスクレーパー(ノンアスパッキンが張り付いている場に使用)
立形金具しめつけ工具は、給水管や給湯管の上側の袋ナットを外したり締め付けをする道具です。パイプの下側の袋ナットはモンキーレンチで外しますが、上側は狭くてモンキーレンチでは作業が困難なため、袋ナットを抑えて縦に回せる立形金具しめつけ工具が必要です。袋ナットの対辺寸法は23mmです。
モンキーレンチは下側の袋ナットの取り外しと締め付けを行います。30mmくらいまで(正確には24mmと26mm)対応するモンキーを2つ用意しましょう。スペースが無いので1つはショートタイプのモンキーがあれば便利です。
マイナスドライバーはドライバー式止水栓の場合の開閉に使用します。ハンドル式止水栓の場合は必要ありません。
使用するパッキン
片側だけの水漏れであっても、もう片方が漏れるのは時間の問題なので、両方のパイプのパッキンを交換しましょう。取り付けてある給水管(給湯管)の種類によって、用意するパッキンに一部違いがあります。
ツバ付き給水管の場合
ツバ付き給水管の場合は以下の通りです。
給水 | 給湯 | |
上側 | 13ゴムパッキンまたはノンアス(ノンアスベスト)パッキン | 13mmノンアス(ノンアスベスト)パッキン |
下側 | 13mmさしこみパッキン | 13mmさしこみパッキン |
給水上側のパッキンはゴムパッキンかノンアスパッキンどちらでも良いですが、ノンアスパッキンの方が耐久性があります。ツバの合わせ面が平行であればノンアスパッキンを使用しましょう。少しでも平行にズレがある場合はゴムパッキンの方が合わせやすいです。
ゴムパッキンとノンアス(ノンアスベスト)パッキンの使い分けについて、こちらの記事で説明しています。
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フレキ管の場合
フレキ管の場合は以下のとおりです。
給水 | 給湯 | |
上側 | 13mmノンアス(ノンアスベスト)パッキン | 13mmノンアス(ノンアスベスト)パッキン |
下側 | 13mmノンアス(ノンアスベスト)パッキン | 13mmノンアス(ノンアスベスト)パッキン |
フレキ管はフレキシブルに曲げることができるので平行面も合わせやすいです。耐久性のあるノンアス(ノンアスベスト)パッキンを使用しましょう。
パイプを取り外してパッキンを交換する方法
外したときに水が垂れてくるので、濡れてもいいように下に水受けを置いて雑巾やタオルを敷いておきます。止水栓を時計回りに閉めます。
フレキ管の場合
始めに止水栓を時計回りに回して閉めます。次に下側の袋ナットをモンキーレンチで反時計回りに外します。かなり固く固着している場合があり止水栓が一緒に回ってしまうことがあるので、止水栓を別のモンキーレンチで固定しながら外します。外される側を押さえるのは水まわり修理の基本です。
止水栓をモンキーで固定しながら作業を行うことはとても重要です。これについて別記事をご覧ください。
次に上側の袋ナットを立形金具しめつけ工具で、下から見て反時計回りに外します。上下のパッキン交換して、上下の袋ナットを締め付けます。上下しっかりと本締めします。
接続が終わったら止水栓を開いて水漏れが無いか確認します。
ツバ付き給水管の場合
※ツバ付き給水管(給湯管)の分解図です。
始めに止水栓を時計回りに回して閉めます。次に下側の袋ナットをモンキーレンチで反時計回りに外します。かなり固く固着している場合があり止水栓が一緒に回ってしまうことがあるので、止水栓を別のモンキーレンチで固定しながら外します。何度も言いますが外される側を押さえるのは水まわり修理の基本です。
次に上側の袋ナットを立形金具しめつけ工具で下から見て反時計回りに外します。ツバ付き給水管(給湯管)の場合、上側は水栓の本体に差し込んであるため、そのままでは外れません。管を半回転ずらして、下側のツバを止水栓からずらして下に引き抜きます。
外したら新しいパッキンに交換します。
ココがポイント
フレキ管、ツバ付き給水管ともに、古いパイプの場合、ノンアス(ノンアスベスト)パッキンが張り付いていることがあります。キレイに剥がれずカスが残ってしまいます。水漏れの原因になるので全てきれいに削り取ってください。カッターナイフなどで剥がそうとすると、ツバが削れてしまうことがあるので、カーボンスクレーパーなどを使用しましょう。
管の上側に袋ナット、ワッシャー、新しいパッキンを通したら、水栓本体に差し込んで袋ナットを2ネジくらい仮締めします。次にパイプの下側のツバを止水栓と水平の位置に合わせ、パッキンをセットしたら袋ナットを仮締めします。上下の袋ナットを交互に締め付けます。
最後に止水栓を開けて水漏れが無ければ完了です。
【洗面台給水管と給湯管の水漏れを修理する方法】まとめ
一連の作業は立形金具しめつけ工具があれば簡単にできますが、モンキーレンチだけで行うとかなり困難な作業になります。一般の方にはモンキーレンチ比べると使用頻度の少ない工具だと思いますが必ず用意しましょう。
この様な簡単な水漏れでも、業者に依頼すれば数千円は費用が掛かります。立形金具しめつけ工具とパッキンを購入しても、業者に依頼するよりは安く済みます。自分で直してみましょう。
以上、洗面台の給水管、給湯管水漏れ修理のお話でした。