キッチンのシングルレバー混合水栓交換の説明です。
シングルレバー混合水栓にはワンホールタイプと2ホールタイプがありますが、今回はワンホールタイプの交換について説明します。新しく取り付ける混合水栓は、TOTOのTKGG31E(最新機種はTKS05301J)です。
ワンホールタイプでしたらどのメーカーの水栓でも取付可能ですが、▼ノズルの先端からシンク底までのスペース(吐水口空間)と長さが使い勝手を左右します。現在使用している水栓のノズルの高さと長さを考慮して選べば間違いありません。
余談ですが、古いタイプはレバーを下げて水を出す方式(下吐水)でしたが、現在はレバーを上げて水を出す方式(上吐水)になっています。地震で棚から落下した物がレバーに当たり、蛇口が開いてしまうという事案が多発したようです。
各メーカーからシングルレバー混合水栓が発売されていますが、個人的にはTOTOの製品がオススメです。ホームセンターに行くと他社の安い混合水栓に目が行きがちですが、安かろう悪かろうを実感したことが何度もあります。
もくじ
古い水栓を取り外す
止水栓を閉める
お湯と水の止水栓を時計回りに閉めます。混合水栓本体のレバーハンドルを上下させて圧力を抜いて、水栓本体内に残った水を抜きましょう。
普段、あまり触らない止水栓は、固着してしまって回らないことがよくあります。その場合は、以下の記事を参考にしてください。
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給湯管と給水管を外す
古いタイプですと細い銅のパイプだと思います。これは取り付けの時に切断して長さをぴったりに合わせて取り付けてあるので、アソビがほとんどありません。
小さな袋ナットを外しても中々外すことができません。無駄な労力を使わないために切断するのが一番手っ取り早いです。
この道具を使うと簡単に切断できます。
チューブカッターです。使い方は中央のローラー2箇所とカッターの間に銅パイプを挟みます。左側のレバーを時計回りに回すと刃がローラー側に移動して締ります。レバーを軽く締めてチューブカッターを2~3周回転させ、更に締めて2~3周回転……と、締めて回して締めて回してを繰り返して切断します。
お湯側と水側の両方を切断します。
逆止弁を外す
止水栓の上部に取り付けてある部品です。固く接続してあると止水栓も一緒に回ってしまう事があるので、止水栓をモンキーレンチなどで固定しながら、反時計回りに外します。
追記:注意することを別記事にしました。参考にしてください。
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本体を外す
本体を固定している締付けナットを外します。締付けナットは少々力を入れれば手で回る場合もありますが、固くて外れない場合は立形金具しめつけ工具で外します。締付けナットの大きさはメーカーや型番により大きさが様々です。下の写真は立形金具しめつけ工具のセットです。色々なサイズをカバーできるので重宝しています。
キッチンの水栓以外でも、デッキタイプ(台付き)の水栓を交換するためには、必ず必要な工具です。こちらの記事で紹介しています。
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締付けナットには大きく分けて二種類あります。通常の平たい締付けナットと、細長い馬蹄用締付ナットです。下手な図を参考にしてください。先程のセットには馬蹄用締付ナットを外すアダプターも付属しています。
補強材が腐食している場合
シンクの裏側から取付箇所を見ると、写真のように木片が貼り付けてあります。これは水栓本体をしっかりと固定するための補強材です。古くなると水が染み込んで腐食している場合があります。腐食していると補強の役目を果たさず水栓がグラグラしてしまうので、その場合は補強材を交換します。
交換する補強材は、MIYAKO(ミヤコ)の水栓取付補強プレートが最強です。樹脂製で腐食の心配が無いです。サイズは65mm×65mm 取付穴38mmです。
しっかりと固定することができます。
新しいシングルレバー混合水栓を取り付ける
TOTO製のTKGG31Eを取り付けます。ネットで購入すると、ホームセンターで売っている安い他社製の水栓よりも更に安く購入できるので、2~3日待てるようでしたらネットで購入することをオススメします。10,000円くらいで購入できますよ!
追記:2020年8月現在、同等の最新機種はTKS05301Jです。本体のデザインや逆止弁の形が変わっています。逆止弁の接続方法に若干の違いがありますが、基本的な取り付け方は同じです。
上面施工用アダプターを取り付ける
最近のシングルレバー混合水栓は、下に潜らずに立ったまま取付けられるタイプが主流です。はじめに本体を取り付けるための台座アダプターを取り付けます。
付属の六角レンチで二本のネジを緩めて外します。ダランと下にぶら下がったパーツを、斜めにしながら取付箇所の穴に差し込みます。
写真のようにビニール樹脂で引っ張り上げながら、二本のネジを付属の六角レンチで締め付けます。原始的ですがよく考えられてますね。
アダプターに「後側」のシールが貼ってありますので、固定する向きを間違えないようにしましょう。写真は後側が分かりやすいように撮影しているため、位置がズレていますが、「後側」のシールが真後ろになるように取り付けます。
本体を固定する
お湯と水のフレキシブルホースは、両方一緒に差し込むことができないので、片方ずつ差し込みます。
水栓本体をアダプターに固定します。アダプターのビス穴と本体の穴の位置を合わせて差し込みます。
付属の固定用のビスを取り付けます。狭いスペースで仮固定するための樹脂製の工具が付属していますので、その工具を使用してビスを仮締めした後、付属の六角レンチで本締めします。
ビスを固定したら付属の化粧キャップをビス穴にはめて、本体の固定は完了です。あっという間に終わります。かんたんです。
逆止弁を取り付ける
止水栓から下のパイプが共回りしないように、止水栓をモンキーで固定しながら、逆止弁を取り付けます。共回りしてしまうと厄介な場合がありますので注意しましょう。こちらの記事をご覧ください。
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フレキシブルホースを接続する
ホースを差し込むだけでロックされます。
ココがポイント
取り付けで最も注意することはフレキシブルホースの接続です。ワンタッチ式なので接続は差し込むだけなので簡単ですが、無理な角度で接続すると、フレキシブルホースが折れ曲がったり潰れたりしてしまいます。ホースに無理が掛からない様に接続しましょう。
追記:TKGG31Eでは逆止弁とホースの接続が差し込みロック式になっていましたが、現行機種TKS05301Jでは袋ナットで接続するようになっています。
取付後に止水栓を開けて、接続箇所から水漏れが無いかを確認します。ハンドルを上下左右動かして、お湯や水の出などを確認します。
以上がシングルレバー混合水栓ワンホールタイプの交換方法です。

以上、シングルレバー混合水栓ワンホールタイプの交換のお話でした。
