今回は流し台の排水トラップからの水漏れについてお話しします。キッチンの排水トラップのサイズは、シンクの大きさやメーカーの仕様により様々な寸法があります。一見、同じような大きさに見えても数ミリ違うと合いません。水漏れを修理する場合は、この寸法を把握することがとても重要です。
もくじ
キッチン排水トラップの寸法について
キッチンの排水トラップ修理または交換において、この寸法が大変重要になってきます。寸法というのはシンク排水口の外径の寸法です。
114mm、115mm、180mm、186mmなどがあります。
これらのサイズが一般的なサイズで、トラップ本体やパッキンはホームセンターなどでも購入することできます。
古いサンウェーブ排水トラップの寸法
サンウェーブの古いタイプの流し台で、排水トラップのサイズが170mmというのがあります。この170mmサイズは水漏れすると少々厄介です。すでに廃番となっているため、排水トラップ本体はもとより、パッキンすら手に入れることができません。更にこれに変わる代替え品もありません。ただ、ちょっとした部品のために流し台ごとそっくり交換するの出費がかさんで大変ですよね。
可能な限り自分で修理する方法をお話しします。ここでは一般的な流し台排水トラップの交換や、水漏れの修理方法を後述していますので、サンウェーブ170mmの修理方法は別の記事を後日追加しますので、そちらを御覧ください。
追記:170mm水漏れ修理の方法はこちらをご覧ください。
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解決!サンウェーブ流し台170mmのパッキン問題|水漏れを直す
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キッチン排水トラップの取り付け方
排水トラップはシンク側と収納側で挟み込む形で取り付けてあります。
114mや115mの小さいタイプは、シンクの凹みにパッキンをセットして、上側の部品と下側の部品を挟む形で締め付けて固定しています。
180mや186mの大きなタイプは小さいタイプとは異なり、シンクの凹みにパッキンをセットして、本体を下からリング状のナットで挟むように締め付けて固定しています。
キッチン排水トラップの水漏れ箇所
水漏れは主にこの取り付け箇所から起こります。原因はパッキンの経年劣化や、シンクの凹み部分が腐食してピンホール(小さな穴)ができたり、更に酷くなると5mmくらいの穴がいくつも開いてる場合があります。

キッチン排水トラップの水漏れを直す
ココがポイント
ここではパッキンの交換などについて説明していますが、排水トラップ本体を交換するときも手順は同じです。
まず排水トラップに接続してある排水ホースを時計回りに外します。次に排水トラップ本体を外します。
小さいタイプの排水トラップの外し方
本体を両手でしっかりと掴み、時計回りに外します。滑り止めの付いた軍手などをはめて作業すると力が入りやすいです。この時、シンク側の上部も一緒に回ってしまうと永遠に外れませんので、軍手をはめた手をシンク側から突っ込み、内部の凸を押さえて収納側から片手で外します。
素手で押さえると凸に引っ掛かり、手がメチャクチャ痛いので、あらかじめ隙間にクレ556など潤滑油を差しておくと外しやすいです。

115mm排水トラップの交換方法はこちらの記事をご覧ください。
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これで解決!超かんたん 115mm排水トラップを交換する方法
キッチン流し台の排水トラップには、丸い形であったり、四角い形であったり、外径のサイズも様々なタイプがありま ...
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大きいタイプの排水トラップの外し方
小さいタイプは手全体で掴んで回すことができますが、大きいタイプは固定している締め付けナットが2cm~2.5cmくらいの幅しかないため、指先だけでは力が入らないので外すことができません。
掴む力に相当自信があれば、指先で外すことは可能ですが、かなり固く締め付けてあると、まず回りません。
どうしても回らないときは専用の工具があります。
これもホームセンターで売っていますが、あまり頻繁に交換することがない排水トラップのために購入するのは気が引けますよね。他に使い道がありませんが、どうしても素手で外せないときは購入しましょう。
参考までに1,500円~2,000円くらいだと思います。
ココに注意
プラスチックには少々邪道ですが、締め付けナットの凸にマイナスドライバーを充てて、小さなハンマーで少しずつ叩くと外すことも可能です。凸を一箇所だけ叩かずに、対面同士バランスよく叩きます。力を入れ過ぎると破損してしまうので注意しながらですよ。
小さいタイプ・大きいタイプともに、排水トラップを外したらパッキンを交換します。各サイズのパッキンはホームセンターで購入することができます。サイズはとても重要なので、しっかりとサイズを測って専用のパッキンを購入しましょう。
シンクの凹み部分に腐食による穴を見つけたら、穴を塞ぐ様に凹み部分全体にコーキングをして、その上にパッキンをセットして本体を取り付けます。
しっかりと締め付けた後、ハミ出したコーキング剤をきれいに拭き取りましょう。コーキング用のヘラがあるときれいに除去できます。最後にホースなどを元どおりに接続します。仕上がりは大切です。はみ出たコーキング材はよく拭き取っても乾くと拭き残しが浮いてきますので、キレイに丁寧に拭き取りましょう。コーキング材が固まるまで、作業後は半日は使用を控えましょう。
シンクの穴の補修方法は、ステンレス溶接や金属パテで埋めるなど様々な方法がありますが、排水トラップを上下から挟む箇所ですので、コーキングで充分だと思います。

以上、排水トラップのパッキン交換のお話しでした!本体交換の場合も同じ作業になります。
