水栓の水漏れは経年劣化により起こります。古ければ古いほど、あちこちにガタがきます。水栓のメーカーやタイプによりますが、ハンドルタイプの場合、分解して直そうとしてもハンドルが固くて外れないことがあります。ハンドルを外さないことにはパッキンの交換ができません。ここではハンドルタイプの水栓でハンドルが固着して外せない場合の対処方法を説明します。
この記事を読んで分かること
自分で直す難易度
固着したハンドルの外し方が分かる
■ もくじ
使用する道具
使用する道具
- 両手
- 滑り止めの付いた軍手
固着したハンドルを外す方法
この写真はTOTOの2ハンドル水栓です。この水栓は溝を合わせてハンドルはめる構造ですが、ここが固着してハンドルが外せないことがあります。固着する原因は上部パッキンの劣化による水漏れで、スピンドルの根元から漏れた水や湿気で腐食して固着するのではないかと思います。
何を修理する時もそうですが、構造や仕組みをイメージしながら作業すると分かりやすいです。上の写真のとおり構造は溝と溝が噛み合ってはまっているだけです。
固着した溝を少しずつ力を加えて緩めていくわけですが、ハンドルをプライヤーなどで掴んで作業するのはNGです。ハンドルはプラスチック樹脂なので傷だらけになってしまいます。
ハンドルにタオルを巻いて、その上からプライヤーで掴むという方法もあります。が、一度やってみると分かりますが、滑って力が伝わりづらいです。
私の経験上、両手に勝る道具はありません。滑り止めの付いた軍手を使えば更に良いです。固着したハンドルしっかりと握り、溝をイメージしながら少しずつ前後左右に力を加えて緩めていきます。
片手でハンドルを掴み、もう片方の手をハンドルの下に添えて、ハンドルを押し上げるように力を加えながら、少しずつ動かしていくと外れます。
固着した金属パーツが外れない場合
先程の樹脂製のタイプとは別に、上の写真の様な金属製の部品が外れない場合があります。このタイプの固着を初めて外す時はかなり苦労すると思います。
これを超かんたんに外す方法があります。洗濯機用のホーム水栓のハンドルを外す方法で説明していますが、このタイプも作業の方法は同じです。詳細はこちらの記事をご覧ください。
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どうしてもハンドルが外れない最後の手段
固着するほどの部品は見た目にも古さを感じます。どうしても外れないときはハンドル一式の交換をおすすめします。ハンドルの下1/3から半分くらいのところを、樹脂が切れるノコで水平に切断すると、ハンドル内側の袋ナットが見えますので、スピンドルを緩めながら袋ナットを外せば、ハンドル一式を取り外すことができます。
下の記事は、ハンドルを固定しているビスの頭がナメてしまった場合の記事ですが、ハンドルの切断について触れているので、参考にして下さい。
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【水栓の水漏れを修理したいのにハンドルが固くて外せない時の対処方法】まとめ
今までの経験上、固着したハンドルが外せなかったことは一度もありません。固いからと力任せに外そうとしてもイライラするだけです。外すコツは固着している構造をイメージしながら作業することです。いざとなったらハンドルごと交換すればいいやくらいの気持ちで作業すれば簡単に外せると思います。