洗面台付近での悪臭の原因と対処する方法を説明します。
この記事を読んで分ること
自分で直す難易度
洗面台付近の臭いの原因が分かる
洗面台の悪臭の直し方が分かる
クリーンパッキンのサイズなど選び方が分かる
■ もくじ
使用する道具
使用する道具
- トラップレンチ(金属製の排水Sトラップに使用)
洗面台の排水溝が臭う場合の直し方
排水溝が臭う原因
洗面台排水のSの字のところに長い髪の毛が引っ掛かっていると、毛細管現象でトラップ内の水位が減り、封水が切れている可能性があります。
さらに詳しく
毛細管現象を簡単に説明すると、トラップに溜まっている水が、引っ掛かっている髪の毛を伝って吸い上げられてしまい、トラップ内の封水が切れて下水管の臭いが上がってくる減少です。
臭いが上がってくる時は、水を流して封水すれば一時的に臭いは消えますが、原因を解決しない限りまた臭いが上がってきます。臭いの原因を断つためにトラップを外して掃除をしましょう。
洗面台の排水トラップには排水Sトラップと排水Pトラップの二種類の型式があります。Sトラップは床の排水管に差し込むタイプで、Pトラップは壁の排水管に差し込むタイプです。一般的に洗面台と言われる鏡が付いた「洗面化粧台」にはSトラップが多く、ユニットバス内の壁に設置されている「洗面器」にはPトラップが多いですね。
トラップを外して掃除する
トラップを外して掃除します。溜まっている水が垂れるので下に水受けを置きます。排水の穴を隠しているプレートとクリーンパッキン(防臭パッキン)も一緒に外します。
ポリエチレン製の排水トラップの外し方
ポリエチレンの排水Sトラップ(イラスト左側のタイプ)の外し方を説明します。Uパイプの底面に水抜き用のキャプが付いている場合は、上から見て時計回りに外して、トラップ内に溜まっている水を洗面器などに落とします。外した箇所からでもある程度の髪の毛は除去できますが、毛細管現象を引き起こす様な髪の毛ですと更に先の方まで引っ掛かっている場合が殆どですので、写真の袋ナットを反時計回りに外しましょう。手締めで取り付けてあるので道具を使わずに手で外すことができます。
袋ナットより下側が動かない様に片方の手で押さえ、もう片方の手で袋ナットを掴みギュッ!と力を入れて反時計回りに外します。袋ナットが外れたらトラップ本体を排水管から引き抜きます。
浴室などでシャワーを使って作業すると、髪の毛や異物(ピンどめ等)を除去しやすいです。
金属製の排水トラップの外し方
メッキ加工の金属のタイプは工具で締め付けてあるので手で外すのは困難です。アルミのモーターレンチがあると、部品に傷を付けずに外すことができます。間違っても、先端がギザギザのウォーターポンププライヤーなどは使わないでください。メッキ加工が傷だらけになってしまいます。
イラストの二箇所の袋ナットを反時計回りに外します。外したら浴室などでシャワーを使って内部のゴミを掃除します。また、洗面台の上から排水口を覗いてみてパイプの中を見てみましょう。そちらにもゴミがあれば掃除をします。
それぞれの排水S(P)トラップの取り付け方
ポリエチレン製の排水トラップは、袋ナットを締め付ける時にネジが山違いにならない様に締め付けます。ナットを軽く回して山違いになっていないか確認しながら締め付けます。
ココに注意
山違いで締め付けてしまうと、ネジ山が削れて水漏れの原因にもなるので注意して下さい。
ココに注意
ポリエチレン製もメッキパイプも、パッキンが劣化していたり変なクセが付いていると再利用できない場合があります。しっかり締めても水が漏れる場合はパッキンを交換します。25mm用、32mm用、38mm用のいずれか合うサイズのパッキンを購入しましょう。一般的には32mmです。ホームセンターで購入できます。
ポップアップ式の排水トラップの外し方ついては、こちらをご覧ください。
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クリーンパッキンを交換する
排水管にはめてあるクリーンパッキンが劣化すると、縮んだり変形したりして隙間ができてしまいます。隙間ができるとそこから臭いが上がってきて、収納スペースで嫌な臭いがするようになります。その場合は新しいクリーンパッキンに交換しましょう。(古いアパートなどでは最初からクリーンパッキンが取り付けられていない場合もあります。)
古いクリーンパッキンを取り外し新しいクリーンパッキンを取り付けます。パイプを元どおりに取り付け、クリーンパッキンを床の排水管にしっかりと固定します。
クリーンパッキンを取り付けた箇所に少しでも隙間があると、臭いが上がってきますのでキッチリ隙間なく固定します。
ホームセンターでは様々なクリーンパッキン(防臭パッキン)が売られていますが、大きく分けると2つのタイプがあります。排水管の上から被せるタイプと、排水管の内側に取り付けるタイプです。今までにほとんどの部品を試してみましたが、排水管の内側に取り付けるタイプがおすすめです。
▲このイラストは床の排水管を真横から見たところです。
①は床上1cmくらいに配管された排水管、②は床の面と同じ配管の排水管、③は床上5cmくらいに配管された排水管です。見て分かるように①と②の排水管だと、上から被せるタイプは取り付けることができません。①②③のパターン全て万能に対応できるのが、排水管の内側に取り付けるタイプです。排水ホースを通すことにより、排水管内に隙間なくきっちりと取り付けることができます。経験上、上から被せるタイプは外れやすいです。
クリーンパッキンをしっかり取り付けることで悪臭防止はもちろん、下水管からのゴキブリの侵入を防ぐことができます。
ゴキブリについてはこちらも合わせてご覧ください。
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クリーンパッキンのサイズについて
ココがポイント
洗面台用と流し台用と、クリーンパッキンにも色々な形とサイズがあります。殆どのお宅の場合、流し台や洗面台の排水口のサイズは50mmです。(戸建住宅などは、先で75mmのメイン管に接続してある場合が多い)
差し込む側で、ジャバラの排水ホースや金属・ポリエチレンのパイプは32mmです。
なので一般的には32✕50のサイズです。集合住宅などでは稀に排水口40mmもありますので、その場合は32✕40のサイズです。また、トイレ内にある手洗器は25mmというのがあります。その場合は25✕50(40)です。
先程の話と重複するのですが、上の写真のように排水口に被せてはめるタイプは、かんたんに外れやすいので、排水管の中にキツくはめ込むタイプがオススメです。排水管から抜けづらく、詰まった時でもそこからの水漏れをある程度防いでくれます。
【洗面台の悪臭の原因と直し方|クリーンパッキンのサイズについて】まとめ
洗面台の悪臭の原因は2つです。「排水トラップの封水が切れている」、「クリーンパッキンに隙間がある」の2つだけです。そう考えると点検と直し方も分かりやすいと思います。なぜ排水トラップの封水が切れているのか?なぜクリーンパッキンの取り付け箇所に隙間があるのか?を考えてみれば直し方も見えてくると思います。