水道代を節約するためにトイレのタンクの中にペットボトルを入れていないでしょうか。水道代を節約するために良かれとしたことが、かえって大変なことになってしまうことがあります。
この記事を読んで分かること
重要度
トイレタンクの水量の重要度が分かる
■ もくじ
節約のつもりが無駄使いになる
タンクの中にペットボトルを入れて水道代を節約する方法は、テレビや新聞の生活面などで節約の裏技として紹介されていますが、タンクの中にペットボトルを入れることはおすすめできません。それぞれのタンクには汚物を流すために必要な水量が決まっています。
タンクのフタを開けると中央に筒状の部品があります。その筒には正常に排水するために必要な水量を示す「WL(ウォーターライン)」が記されています。ペットボトルを沈めてかさ増しをすると、流すために必要な水量が減ってしまいます。その結果、トイレが詰まりやすくなります。
余計なものは入れない方が無難です。また、たまに見かけますが、タンク内のフロートバルブの上にオモリを取り付けてある場合があります。これはホームセンターで見掛ける節水用のオモリです。
レバーを引き上げるとオモリの重さですぐに弁が閉じるようになっているのですが、ペットボトル以上に水量不足になります。
補助給水が外れている、又は意図的に外す
これはサイフォン式の便器でよくあるケースです。サイフォン式とは水のサイフォン作用で汚物を吸い込む様に排水するタイプの便器です。サイフォン作用を起こすに便器の中に一定の水量が溜まる仕組みになっています。
サイフォン式便器の場合、必要な水量を確保するためにタンク内のボールタップから直接便器内に給水するための細いチューブが付いています。透明のビニールタイプや黒いゴムのタイプがあります。
これが何かの拍子に外れてしまったり、余計な水は使いたくないと意図的に外してしまう方がいます。これでは必要な水量が確保できなくなり、大便どころかトイレットペーパーさえも流れきらずに残ってしまいます。見た目に大便やトイレットペーパーが見えなくても、便器内の曲がり箇所に引っ掛かることもあります。普段から詰まりやすいサイフォン式便器はかなりの確率でこの原因が多いです。
節水のため?小で流すと・・・
これもよくあるパターンです。タンクによってはレバーに「大」と「小」がありますよね。女性でも「小」で流すという方がいますが、トイレットペーパーを使用したら「大」で流した方が良いと感じます。
男性でも小便だからと「小」で流すのはおすすめできません。中途半端に流して小便が残っていると、便器の底に尿石が付着する原因になります。
雨が降らなくて水不足の場合は別として、少しでも水道代を節約することは大切な事だと思いますが、トイレが詰まってしまうとかえって高くついて本末転倒になることもあります。
【節約?トイレのタンクにペットボトルを入れてはいけない理由と節水という勘違い】まとめ
トイレ節水のためのペットボトル、ビール瓶を利用する以外に、フロートバルブに取り付けるオモリ、その他にもトイレの水を節約する部品が販売されています。今までに数え切れないほどトイレの詰まりを直してきましたが、水量不足による詰まりは一定数ありました。ただ、人の価値観は様々ですから、詰まりよりもまずは水道代節約が第一という方は取り付けも有りだと思います。ただ、個人的に関わった方には「おすすめできません」と伝えています。