キッチンで洗い物をしていると、流し台と床の間から水がしみ出てきたり、シンクに水が溜まって流れなくなったりしたことはありませんか?集合住宅だと階下に水漏れを起こしたり、戸建住宅でも二階にキッチンがある家だと、階下に水漏れしてしまいます。
また、水漏れを起こした場合は、階下の住人からの通報で直ぐに分かるのですが、戸建やアパートなどで一階にキッチンがある場合、構造上、足元に水がしみ出てこないこともあるので、床下に垂れ流しになったり、床板を腐らせてしまうこともあります。
【台所の排水管つまり】排水管からあふれる原因
マンション
三回建て以上のマンションなどでは、流し台の排水トラップと塩ビの排水管が直結になっています。万一、詰まりが発生してもシンクに水が溜まるだけで、床や階下に漏れることはありません。
しかし、稀に縦階系統共有の縦管の途中で詰まってしまうと、上の階で流した水が下の階のシンクに逆流して溢れることがあります。被害も大きくなるので、マンションなどでは定期的に排水管の高圧洗浄をしているところが多いですね。
木造二階建てアパートと戸建住宅
※下の写真は洗面台のクリーンパッキンです
収納の扉を開いて、ジャバラの排水ホースが通してあるプレートをめくってみると分かるのですが、床下から突き出した塩ビの排水管(床板と面一の場合もある)に蛇腹の排水ホースを差し込んであるだけです。
ホースと塩ビ排水管の間にはクリーンパッキンが取り付けてあります(無い場合は付け忘れ)。
床下の排水管で詰まりが発生すると、シンクから流した水で圧力が掛かるので、差し込んであるだけのクリーンパッキンからは水漏れします。
一階だけでなく二階も同じ構造になっています。詰まって溢れると、ほぼ間違いなく階下に水漏れします。

【台所の排水管つまり】つまる原因
油が固まってつまる
人間の身体を想像すると分かりやすいです。血中コレステロールや中性脂肪の増加で動脈硬化になると、血管の中が狭くなったり剥がれた物質が詰まったりしますよね。
流し台の排水管も一緒です。洗い物に付着した油分が少しずつ排水管内に溜まっていきます。5cmくらいあった内径がだんだんと細くなり、酷くなると1cmくらいになってしまいます。
油の塊が剥がれると、細くなった排水管のこの僅かな穴を塞いでしまい、今までなんとか流れていた水が全く流れなくなってしまいます。
もう一度人間の身体に当てはめ直すと、恐ろしい!(^_^;)と思いませんか?摂生しないといけないと思う今日この頃です。
異物を流してつまる
排水管が詰まり気味になってくると、空気の押し出しがスムーズにいかなくなり、水の引き具合が悪くなってきます。排水のゴミ受けカゴやワントラップを外すと空気が抜けやすくなるため、流れが良くなったように錯覚します。これが癖になりカゴやワントラップを外して洗い物をしていると、野菜のクズや箸やスプーンなど、気が付かないうちに入ってしまうことがあります。
ジャバラの排水ホースが長すぎて詰まる
ホースが長過ぎるとホースの先端が排水管の曲がり箇所に当たってしまいます。水だけでしたら流れていきますが、ホース内に付着した汚れが剥がれたりすると、ホースの先端と排水管の隙間に詰まってしまい流れが悪くなります。

【台所の排水管つまり】つまっている箇所を特定する
排水管の詰まりを自分で直す上で、まずは詰まっている箇所を特定することが大切です。
- 洗い物をすると流し台と床の間から水が漏れてくる場合は、床下の排水管のつまり
- シンクがプール状態なのに、排水ホースを少し引っ張っても排水管から溢れない場合は、排水ホースのつまり
- アパートやマンションなどでトイレ以外の他の排水管がつながっている場合、風呂・洗濯・洗面と問題無く流れる箇所を確認して、どことどこの間で詰まっているのか特定する