Lixil(旧INAX)のフロートゴム玉の交換について説明します。フロートゴム玉とはロータンクのレバー操作と連動して、水を流したり水を溜めたりする部品です。
この記事を呼んで分かること
自分で直す難易度
フロートゴム玉の交換方法が分かる
■ もくじ
使用する道具
使用する道具
- モンキーレンチ
- 水栓ドライバー(マイナスドライバー)
INAXの止水栓が取り付けてある場合は、先端の幅の広い「水栓ドライバー」が回しやすいです。マイナスドライバーでも回すことはできますが、回す箇所が樹脂製の場合だと変形してしまうことがあるので注意が必要です。
TOTOとINAXの違い
レバーに連動して水を排水したり、タンクに水を溜めたりするという役目は同じですが、TOTOとINAXでは形状や呼び名が違います。
TOTO フロートバルブ
オーバーフロー管とバルブの一式で「排水弁部」という部品名です。バルブのみでは「フロートバルブ」という部品名です。サイズはバルブ部分の直径サイズ60mm(TH416R)と66mm(TH418)の2サイズです。
INAX フロートゴム玉
オーバーフロー管とバルブの一式で「フロート弁」という部品名です。バルブのみでは「フロートゴム玉」という部品名です。サイズは玉の直径55mm(小)と直径65mm(大)の2サイズです。
フロートゴム玉を交換する
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1止水栓を閉める
止水栓を時計回りに閉めます。写真の止水栓はINAXの止水栓です。「➖」の部分が広く樹脂製です。変形しやすいので水栓ドライバーを使用して閉めるのがおすすめです。
止水栓を閉めたらタンク内の水を排水させて空にします。
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2ロータンクの蓋を外す
手洗い管と繋がっている袋ナットを反時計回りに外します。黒いゴムの場合は差し込んであるだけなので、そのまま引き抜きます。
ココに注意
タンクの手洗い管がプラスチック製の場合、そこを持って蓋を持ち上げないで下さい。すっぽ抜けたり折れたりすることがあります。
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3古いフロートゴム玉を外す
レバーに繋がっている鎖を外します。フロートゴム玉を掴んで、上側のリング下の間から引き抜きます。フロートゴム玉の白い棒がフロート弁本体の穴に通してあるので、多少抵抗がありますが引き抜いてください。
間から引き抜く時に上側のリングや筒に負荷が掛かると、筒の根元からポッキリ折れてしまうことがあるので気を付けながら外します。また、古いゴム玉は素手で掴むと真っ黒に汚れます。爪の間に入ると石鹸でも落としづらいので、軍手やゴム手袋をして作業しましょう。
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4新しいフロートゴム玉を取り付ける
チェーン先端の樹脂パーツを、ゴム玉の樹脂パーツの溝に合わせてはめ込み、その上の樹脂カバーで固定します。リング下の隙間斜めから白い棒を中心の穴に差し込みます。多少差し込みづらいですがゴム玉を潰しながら作業するとはめやすいです。
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5チェーンを取り付ける
リング内にチェーンを通してレバーに取り付けます。
ココに注意
チェーンの長さは多少遊びがある程度に調整してください。ピンと張った状態だと玉が引っ張られて浮いてしまい少しずつ水が流れてしまいます。逆に遊びがあり過ぎるとレバーを操作してもゴム玉が持ち上がらず水が流れません。「大」と「小」両方で適切に流れるように調整します。
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6ロータンクに蓋を取り付ける
ボールタップ手洗い管の袋ナットを時計回りに締め付けます。袋ナットは樹山違いにならないように締め付けます。袋ナットは樹脂製なので山違いに締めるとネジ山が削れてしまいます。
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7止水栓を開く
蓋を取り付けたら止水栓を反時計回りに開きます。
ココがポイント
止水栓は固着防止のために、全開にせずに半回転から一回転くらい戻しておきましょう。固着すると緊急で水を止めたい時に、ハンドルが固くて閉められなくなってしまいます。
【INAXのフロート弁のフロートゴム玉を交換する方法】まとめ
説明したとおり交換方法はとても簡単です。気を付ける事と言えば「フロート弁のリングに負荷を掛けない」、「手を汚さないようにする」ことくらいです。
水道の使用量の検針で漏水が疑われる場合、まず始めに確認する箇所がトイレです、ボールタップ(ピストンバルブ)やフロートバルブの異常で、チョロチョロと水が出ていないかを確認します。それくらい故障する可能性の多い箇所です。ピストンバルブのパッキンやフロートバルブの材質はゴムなので、経年劣化すると摩耗や変形で必ず不具合が起きます。
サイフォン式やサイフォンZ式などの便器は便器内の水位が高いので、チョロチョロと水漏れしていても気が付かないことが多いです。異常が無くても、消耗品として定期的に交換した方が良いです。