水まわりの修理を自分でやる上で、必ず覚えておきたいことは、シールテープの巻き方だと思います。主に壁取り付けタイプの水栓のネジ部に巻いて使用しますが、応用次第ではトイレの洗浄管や、洗面台の排水トラップなどのパッキン代わりにもなります。
ココに注意
ボールタップのネジ部など、袋ナットの中にパッキンがある様な箇所には、シールテープを巻く必要はありません。
もくじ
シールテープの巻き方は簡単な様で難しい
水栓の根元やパイプにテープを巻くだけのことですが、これが結構奥が深いんです。
もちろん巻き方の基本はあるのですが、シールテープのメーカーの違いによる厚みの違い、ねじ込むオス側の材質やサイズの微妙な違い、メス側の劣化や摩耗などにより、何回巻けばいいのか?というのが変わってきます。
その巻き方自体にもコツがあり、テンションを掛けずに巻いてしまうと、ねじ込む時にテープが一緒に回ってしまったり、巻き方によってはパイプ内部で千切れて、目詰まりを起こしたりします。
また、何回やり直しても水漏れしたり…
そんな奥の深いシールテープではありますが、基本を覚えて何回か失敗を繰り返して、慣れれば大丈夫です。
シールテープの巻き方のコツ
シールテープはネジの先端1~2山残した位置から巻く
先端の端から巻いてしまうと、内部で千切れたテープが目詰まりする可能性があります。
ココがポイント
ネジの先端二山を残したところから指でしっかり押さえて、時計回りにズレないように丁寧に巻きます。逆に巻いてしまうと、ねじ込んだときにシールテープがほどけてグチャグチャになるので、この巻き方向は重要です。
シールテープは先端が細くなる様にテーパー状に巻く
メスネジにしっかりと食い込む様に、テーパー状に巻きます。
ココに注意
テーパー状じゃない巻き方をすると、ねじ込んでもテープが食い込まずに、せっかく巻いたテープが空回りしてしまうことがあります。
シールテープは何回巻くのか?
人によっては5巻き、8巻き、12巻きとか様々ですが、冒頭でお話ししたとおり、その都度状況により変わってきます。経験上、お湯側の方が多めに巻かないといけない場合が多いです。水側よりも腐食?摩耗?が激しいのでしょうか。
基本8巻くらいで取り付けてみて、水漏れしないベストな状態を見つけます。テープを巻く時はズレ防止のため、ある程度テープにテンションを掛けて巻きます。あまりテンションを掛け過ぎると、テープが千切れてしまうので、適度にテンションを掛けて下さい。
巻終わったら手でネジ山に指で馴染ませます。
ココがポイント
巻いたテープをネジ山の形が分かるくらいに指先で馴染ませます。こうすることにより、しっかりとメスネジに食い込んでくれます。
シールテープと液状シール剤
何度やり直しても水が漏れるときは、液状のシール剤を薄く塗ると水漏れしません。あまり多く塗ると垂れてきて汚くなったり、ガッチガチに固まって、次に外したい時に外すのが大変になりますので、薄く丁寧にのばして塗ります。
ココに注意
液状シール剤だけでシール材の役目をしますが、次に外したい時にガッチリ固着してしまい、配管も一緒に外れてしまうことがありますので、必ずシールテープと併用しましょう。
液状シール剤はホームセンターにあります。ヘルメシールです。メーカーによっては違う名前かもしれません。
家の中の水まわりの修理で、それほど使うものではないし、もっと小さなサイズがあればと思うのですが…
シールテープを巻くときに絶対にやってはいけないこと
ココに注意
ねじ込み過ぎて位置がずれてしまったからといって、一度ねじ込んだものを絶対に逆に戻してはいけません。
ほぼ水漏れするので、逆に戻してしまったら最初からやり直した方がいいですね。
シールテープを巻く必要がない箇所
シールテープはオスネジとメスネジの接合部から、水漏れしないように使用するものです。たまに袋ナットとパッキンを使用している箇所に、シールテープが巻いてあるのを見掛けますが、これは全く意味がありません。基本的にパッキンがある箇所には使用しません。
本来、ネジ山に巻くシールテープですが、パッキン代わりに使用できることもあります。こちらの記事は一例ですが参考にして下さい。
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以上、シールテープの巻き方についてのお話しでした。小難しいように書いてしまいましたが、何回か巻いてるうちにコツが分かります。大丈夫です!

