水道から細かいサビが出てくる、水道水の塩素やカルキ臭が気になる、トリハロメタンを除去したいなどの理由で、最近では殆どのお宅で浄水器を取り付けていると思います。
各メーカーからは据え置き型、水栓一体型、ノズル取り付け型などの浄水器が販売されていますが、簡単に取り付けすることができて値段も手頃なことから、ノズルの先端に取り付けるタイプが人気です。
交換用のカートリッジは、webショップで購入するとなり安価で手に入るので、我が家の蛇口にもこのタイプが付いています。
ただこのタイプ、そこそこ重量があるのでノズルの根元やパッキンにはそこそこの負担が掛かっています。長い間使っているとパッキンが切れたり、ノズルの根元が変形してグラつき、水がダラダラと漏れてくることがあります。また、浄水器を取り付けていなくても、経年劣化により根元が腐食して割れてしまうこともあります。
水栓にはシングルレバータイプとハンドルタイプがありますが、ここではハンドルタイプの水栓(一般的に自在水栓と呼ばれているもの)ノズルの水漏れについて説明します。
この記事を読んで分かること
自分で直す難易度
水栓ノズルの水漏れの直し方が分かる
水栓ノズル材料の選び方が分かる
■ もくじ
水漏れの原因は?
水栓ノズルの根元から水漏れする原因は下記のとおりです。
- Uパッキンの劣化
- ノズル根元の変形
- ノズル根元の腐食
使用する道具
使用する道具
- モンキーレンチ
- ピックツール(オーリングピックツール)
使用するパッキン
一般的な水栓ノズルのサイズは16mmと19mmのどちらかになります。ご自宅のノズルのサイズに合ったパッキンを用意しましょう。Uパッキンと呼ばれるパッキンです。
水栓ノズルのUパッキンを交換する
step
1袋ナットを外す
モンキーレンチで袋ナットを反時計回りに外します。
ココに注意
ウォーターポンププライヤーは先端にギザギザが付いていますので、100パーセント傷が付きます。ガタの無いモンキーレンチを使用しましょう。
水まわり道具について、こちらで詳しく説明しています。参考にして下さい。
解決!迷わない水まわり修理の道具の選び方
水まわりの修理はよく分からない、難しいのではないか、余計なことをして更に大事になったらどうしよう、と思ってしまう方が多い ...
続きを見る
step
2水栓ノズル一式を外す
ノズルを引き抜いて外します。パッキンが本体内に残っていたら、ピックツール(オーリングピックツール)で引っ掛けて取り出します。
step
3新しいストッパー(リング)をノズルにはめる
外したノズルの根元には、Uパッキンと抜け止め防止のプラスチックのストッパー(リング)が付いています。ここで注意しなければいけないのが、メーカーによる袋ナットの形状の違いです。ストッパー(リング)が合わない場合がありますので、ストッパー(リング)に傷みがなければそのまま古いストッパー(チング)を再利用し、Uパッキンの交換だけを行いましょう。ストッパー(リング)も劣化している場合は水栓ノズル一式を交換しましょう。
step
4Uパッキンを水栓本体にはめる
Uパッキンは溝のある側を水栓の本体側にして取り付けます。※上の写真は壁付タイプの水栓です。
ココがポイント
Uパッキンの取り付ける向きは、溝がある方を水が出てくる方に向けます。
step
5水栓ノズルを差し込み袋ナットを締める
少しずつノズルを差し込みます。無理に差し込むとパッキンが千切れる場合があるので丁寧に作業しましょう。ノズルを差し込んで袋ナットを時計回りに締めて完了です。超かんたんですね!
袋ナットは強く締めすぎるとノズルの動きが固くなり、逆に緩いと水が漏れてしまいます。ノズルがスムーズに動いて水漏れしない丁度よい強さで締めましょう。
水性シリコングリスや液体石鹸などを塗ると差し込みやすくなります。水栓シリコングリスはノズルの動きもスムーズになりますよ。こちらの記事を参考にしてください。
水栓シリコングリスの使い方とプロが使用するグリス
シングルレバー混合水栓は交換部品のコストもそれなりに掛かるため、原因が経年劣化の場合は本体ごとそっくり交換した方が結果的 ...
続きを見る
ノズルの根元が腐食して破損や変形している場合
水栓ノズルは経年劣化により根元が腐食して亀裂が入ったり、プラスチック製ストッパーが破損したりします。また、浄水器の重さで負荷が掛かり変形することもあります。その場合はノズルごと交換しましょう。形状、長さ、外径サイズ(16mmまたは19mm)、断熱キャップの有無など、ノズルには様々なタイプがあります。
16mmと19mmのサイズさえ間違わなければどんなタイプの水栓ノズルでも取り付けは可能です。
ココがポイント
重要なのはノズルの外径、ノズルの長さ、ノズルの先端からシンク底までの高さ(吐水口空間)です。
【水栓ノズルの根元からの水漏れを直す方法】まとめ
水栓ノズルの根元が変形や破損が無ければUパッキンの交換だけで済みます。ただ、水栓ノズルの根元から水漏れしている場合、パッキンだけの交換で直ることも多いですが、パッキンと共にノズル自体も老朽していることも多いです。水栓ノズル自体それほど高額ではないので、水栓ノズル一式を交換してみてはいかがでしょうか。
水栓ノズルを交換する上で重要なポイントは、適切な長さ、形のものを購入することです。ノズルが長過ぎても短か過ぎても洗い物をするのに不便ですし、ノズルの先端の位置が高過ぎてシンクから離れていると水跳ねが多くなります。逆に低過ぎると洗い物がしづらくなります。適切なサイズのノズルを選びましょう。交換作業は特に難しいことはありません。