排水管に熱湯を流してはダメ

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【超重要!】排水管には絶対に熱湯を流してはいけない理由

2016年6月17日

料理に“茹でる”は付き物です。パスタ、素麺、日本そば、ラーメンなどの麺類、野菜を茹でたり、レトルト食品を煮沸したり、カップ麺のお湯など、熱湯は使うことが多いです。

そのお湯の処理はどうしていますか?シンクにそのまま流して、シンクが“ボコッ”と鳴ってないでしょうか?

これは熱湯によりステンレスが熱膨張して、反発で反り上がって音がするのですが、シンクの音でビックリするくらいならカワイイものですが、その先の排水管(塩化ビニール管)にとっては大問題なのです。

 

この記事を読んで分かること

シンクに熱湯を流してはいけない理由が分かる

 

排水管の材質

 

説明するまでもなく、グレーの塩化ビニル管(通称、塩ビ管)であることはご存知だと思います。古いマンションや団地などでは鉄管の所もありますが、最近ではほとんど塩ビ管が使用されています。

腐食にも強くある程度の耐性もあるため、排水にも上水にも使用されています。雨樋を除いて、排水管には肉厚の違うVU管(肉薄)やVP管(肉厚)、SU管(更に肉薄)があります。VUとVPは外径は同じですが、内径の厚みが違います。

例 : 呼び径50の場合

外径厚さ内径
VU管60mm1.8mm56mm
VP管60mm4.1mm51mm

 

ベテランの職人さんに聞いた話によると、SU管は昭和のオイルショックの頃に普及したパイプだと聞いた事があります。VU管とは外径も違います。現在でもそのまま使用されている所もあるので、互換性を持たせるためにVU⇔SUに変換する継手が販売されています。

ちなみに給湯管や温泉の引き込みなどに使用されているのは、熱に強いHT管というパイプです。通常の塩ビ管はグレーですが、HT管は茶色です。設計の圧力に対して耐熱温度が変わるのですが、最高耐熱温度は90度が上限になります。

 

配管の接続方法

 

塩ビ管の接続には専用の接着剤を使用します。エスロンという接着剤が有名です。この接着剤は塩ビ同士を溶かして接着します。HT管には耐熱のHT管専用の接着剤があります。

 

塩ビ管の耐熱性

 

一般的にグレーの塩ビ管は耐熱性は60度と言われています。この温度を過ぎるとパイプが変形したり破損する恐れがあります。破損すると水漏れを起こすのは当たり前ですが、変形では勾配不良になったり余計な歪みができて詰まりやすくなります。

また、メーカーによりますと、接着剤のエスロンは耐熱性45度が推奨されています。熱湯を流すと、固まった溶剤が溶けて、接続した箇所から水漏れしたり、外れてしまう可能性もあります。

アパートで下の階へ大量の水漏れ事故があり1階の天井をはがして見たところ、50mmの塩ビの排水管が、曲がりのところでスッポ抜けているのを見たことがあります。

また、飲食店での話ですが、床板が腐り排水管も詰まりやすいとのことで床を剥がしてみたところ、シワが寄ったように変形した塩ビ管を見たことがあります。そこから排水が漏れ出し、湿気により床を腐らせていました。1階だったためしばらく気が付かなかったようです。

ヤマちゃん
ヤマちゃん
耐熱の管でも90度が上限ですから、パスタや素麺を茹でた直後のお湯なんか流したらとんでもないことが分かりますよね。ましてやジャバラの排水ホースなんて一溜りもありません。

 

トラブルを避けるために

 

排水管の詰まりを直そうとして、熱湯を流すようなことは絶対にしないようにしましょう。冷ましてから流すか、水で薄めてから流しましょう。水道代が勿体ないなんて言ってられません。節約どころの話ではなくなってしまいます。

ついでにお話しすると、パスタなどを茹でた後のドロドロした塊は取り除いて流した方が良いです。詰まりやすいです。熱湯とは関係ありませんが、水に溶いた片栗粉もダメです。排水管内に沈殿し詰まる場合があります。

 

まとめ

 

このような事実はあまり認知されていないようで、茹で汁を当たり前のように流しているのをよく目にします。テレビの料理番組では、料理研究家やカリスマ料理主婦も、ためらいもなく流していました。ちびまる子ちゃんのお母さんも流していました。

実際に現場を目撃したこがあるので我が家では絶対に熱湯を流しません。

 

以上、ペヤングソース焼きぞばのお湯も気を付けて下さい!と言うお話でした。

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